オーガニック認証(ICEA認証)化粧品とは?

ICEA(イチェア)認証は、イタリアを代表するオーガニック認証機関です。ICEAは、AIAB(アイアブ)を母体とし、イタリアで最も信用のあるオーガニック認証機関と言われています。
正式名称はICEA (Istituto per la Certificazione Etica ed Ambientale)
今回は、ICEA(イチェア)認証やイタリアのコスメ事情などのお話しです。

ICEA(イチェア)認証

ICEAが定める基準として、動物実験の禁止、石油由来系活性剤、遺伝子組み換え(GMO)の原料やコラーゲンや牛脂などの動物由来成分や合成染料、シリコンなどの合成誘導体すべての使用の禁止をしています。その他にも厳しい基準が設けられています。
・石油由来原料の使用不可
・遺伝子組み換えの原料やコラーゲンや牛脂などの動物由来成分の使用不可
・合成染料、シリコンなどの合成誘導体の使用不可
・動物実験禁止
・自然由来成分は95%以上であること

また使用する原料を規制するだけでなく、様々な原料の自然界での生分解性まで調査するなど、環境にもっとも配慮した認定機関になっています。
2017年以降に発売されるICEA認証商品はすべてヨーロッパ共通オーガニック認証であるCOSMOS認証に変更となっています。このCOSMOS認証のベースとなった
団体の一つとしてICEAがあり、その基準はCOSMOS認証に生かされています。

イタリアのコスメ事情

以前にイギリスのコスメ事情の記事もアップしておりますが、イタリアにも同じようなコスメ事情があります、それは水道水の性質です。
イタリアにおいても水道水はアルプスの地層から湧き出る硬水です。その影響からイギリス同様に日本のように水で洗うようなクレンジングをおこわないようです。硬水は肌を痛めてしまうので、クレンジングはクレンジングミルクや液体トナーなどで拭き落としたり、そのあとは精製水を使って同じくふき取り、クリームなどで仕上げることが多いようですね。
日本ではこの方法をフランス式洗顔法とも言われているようです。
また洗顔料も日本ではポピュラーなチューブ式のクリーム洗顔料はほとんど見当たらないようです。使うとすれば固形石鹸を使用し、体・顔兼用のものをシャワー時に使うようです。

イタリアはハーブ薬局はポピュラー!?

イタリアは通常の薬局の他に、ハーブ薬局がほとんどの街に点在しているようです。そこではオーガニックコスメやアロマ用品、ハーブを使用した健康食品・ハーブサプリメントなど様々なハーブアイテムあつかっており、中国でいう漢方のように、ハーブが病院や薬局で処方されているようです。
ハーブが日常に根づいているイタリアでは、自分自身でオーガニックコスメを手作りすることもあるそうです。そのような習慣があることからイタリアではオーガニックコスメを使用することはごくごく自然なことなのかもしれませんね。

ハーブ薬局は修道院から始まった

ヨーロッパでの修道院の始まりは6世紀から始まりました。私たちには馴染みの薄い修道院ですが、キリスト教徒達が修道生活を共同でおくる人々の住居の総称といわれています。
修道院には男子修道院と女子修道院とがあり、いずれも修道士・修道女は独身を守るという規律があります。
大きな庭園があり、野菜のほかにも様々なハーブを栽培していたそうです。祈りと労働を行いながら修道士達は、栽培したハーブ(薬草)を使用して病気の人たちを助けるための治療薬の研究が行われていました。
修道院は貧しい人たちの病院の役割も担っており、薬草を使用した薬で治療に努め、また造り出された薬を販売する薬局の運営へと発展してきたのです。
その後ヨーロッパ全体に広まり、宮廷の女性の為の化粧品などの研究も進められ、現在に至っているそうです。

フィレンツェにある世界最古の薬局

修道院薬局として最も有名な「サンタ・マリア・ノッヴェラ薬局」がフィレンツェにあります。世界最古の薬局といわれており、1221年にイタリア、フィレンツェのサンタ・マリア・ノヴェッラ修道院に務めるドミニコ会の修道僧が自ら栽培した薬草、花を使い、修道院内にある薬局で薬剤・軟膏・鎮痛剤を調合したことに始まります。
800年近い歴史の中で、オーデコロンの原点となった「王妃の水」とも呼ばれる「サンタ・マリア・ノヴェッラ」の香りをはじめ、ソープ、ヘアケア、ルームアロマなど、数々の製品を生み出し、メディチ家をはじめとするヨーロッパの王侯貴族たちに愛されてきました。最高品質の素材で生み出される、さまざまな「癒し」のアイテムは、今なお香りの文化として受け継がれています。

1381年にバラの花から抽出されたエキスでつくられた最古の処方箋といわれるローズウォーターは爽やかなバラの香りと共に殺菌効果に優れており、今でも化粧水として使用されています。
今でも17世紀のレシピのまま製造された石けんやクリームなどの商品が多く販売されています。

実はこのコラムを書いているわたくし、この「サンタ・マリア・ノッヴェラ薬局」へ行ったことがあるんです。観光目的で何の気なしに伺ったのですが、薬局とは程遠い建物の素晴らしさに驚きました。壁にはキリストのフレスコ画が描かれていたり、薬を入れる棚も重厚感のあるたたずまいで、まるで宮殿のような格式高い美しい建物でした。
もちろん石けんやボディクリームなど自分へのお土産も買ってきました。今では日本でも店舗があり購入できるようになりましたが、是非フィレンツェの「サンタ・マリア・ノッヴェラ薬局」へも足を運んでみてください。

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