ベルガモットはイタリア(シチリア島)原産の常緑低木で長い緑の葉を付けます。レモンとスイートライムの交配種で、イタリアの街ベルガモに名前の由来があるという説がありますが定かではありません。白い花が咲き、小ぶりなオレンジのような果実がなります。
ベルガモット精油には光毒性があるため使用した後に紫外線に当たるとしみや赤みや腫れの原因になることがあります。消化促進や抗うつ作用に優れており、柑橘系でありながらもフローラルな甘さがあり、フルーティーで繊細な香りです。多くの精油と相性がよく、ブレンドして使用されることが多い精油です。世界で初めて香水の原料になった精油でもあります。
紅茶のアールグレイの香り付けにも使用されており、馴染み深い香りといえます。
基本データ
学名 | Citrus bergamia(キトルス・ベルガミア) |
和名 | ベルガモット |
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科名 | ミカン科 |
採油方法 | 圧搾法 |
抽出部位 | 果皮 |
主な産地 | イタリア | 主な芳香成分 | モノテルペン炭化水素類:リモネン(30~40%)、γ-テルピネン(~10%) エステル類:酢酸リナリル(20~30%) モノテルペンアルコール類:リナロール(10~15%) フロクマリン類:ベルガプテン(~5%) |
主な作用 | 健胃、抗うつ、抗ウイルス、抗炎症、抗菌、殺菌、殺虫、消化促進、消臭、瘢痕形成、血圧降下、解熱、鎮痙、鎮痛、鎮静、食欲増進、駆風 |
心への効能
リモネン、酢酸リナリル、リナロールといった心を鎮静させる作用がある成分が多く含まれており、怒りなどで高ぶった心を鎮めるのに役立ちます。フローラル調の甘い香りが憂鬱な気分や不安・緊張感を和らげ、高い抗うつ作用を発揮します。
身体への効能
消化を促進して食欲を増進し、食欲不振などの消化器系の様々なトラブル改善に効果を発揮します。ストレスによる胃痛や下痢、便秘、過食といった神経性の胃腸トラブルにも効果的で、過敏性腸症候群や過食症・拒食症の改善にも役立ちます。
肌への効能
ストレスや便秘などによる肌荒れに効果があります。脂性肌に向いており、抗菌作用や抗炎症作用があることから皮脂の過剰な分泌を抑えてニキビ、しっしんなどの予防や改善に有効です。光毒性の強いフクロマリンが入っているため、スキンケアにはベルガプテンフリーのベルガモット精油を使うか、低い濃度から使用することが推奨されています。