常緑の低木に成る直径5~8mm程度の青黒く柔らかい実がジュニパーベリーです。
生育する場所によって変種しやすく、品種が多い植物でもあります。松脂のようなウッディーで少し苦味のある香りが特徴的で、お酒の「ジン」として馴染み深い香りです。お酒のジンも元はジュニパーの利尿作用を活かした薬用酒としてオランダの医師が作ったのが始まりです。余分な水分や老廃物を排出するデトックス効果があり、ニキビやしっしんなどの炎症を抑えて改善する作用もあります。
ヨーロッパでは「悪魔祓いのハーブ」として知られており、病気よけの力があると信仰されていました。フランスの病院内でも病気の伝染を防ぐ目的で空気浄化のためにジュニパーが使われたことがあります。
基本データ
学名 | Juniperus communis(ユニペルス・コンムニス) |
和名 | セイヨウネズ、トショウ |
---|---|
科名 | ヒノキ科 |
採油方法 | 水蒸気蒸留法 |
抽出部位 | 果実 |
主な産地 | アルバニア、イタリア、ハンガリー、インド、フランス、ブルガリア、オーストリア、クロアチア | 主な芳香成分 | モノテルペン炭化水素類:α-ピネン(30~40%)、ミルセン(10~15%)、β-ピネン(2~3%)、サビネン(10~15%) セスキテルペン炭化水素類:カリオフィレン(2~3%) モノテルペンアルコール類:テルピネン-4-オール(3~4%) |
主な作用 | うっ滞除去、健胃、催淫、分娩促進、利尿、刺激、収れん、引赤、強壮、抗リウマチ、抗炎症、抗神経障害、殺微生物、殺菌、殺虫、瘢痕形成、癒傷、発汗、皮脂バランス調整、解毒、通経、鎮痙、鎮痛、駆風 |
心への効能
気持ちを前向きにしてリフレッシュさせてくれます。精神的な疲労によって気力をなくしてしまったり、失敗などで自信をなくして新しいことにチャレンジするのが億劫になってしまったりした時に効果を発揮してくれるでしょう。
身体への効能
利尿作用や発汗作用があるため体内の余分な水分や老廃物を排出するデトックス効果に優れています。むくみやセルライトの予防と改善にも役立てることができます。利尿効果が強いため、腎臓に疾患のある方は医師に相談してから使用する必要があります。食欲を正常にすることから食べ過ぎを防ぎ、肥満の改善や予防にも効果が期待できます。
肌への効能
優れた収れん作用と皮脂のバランスを整える作用があります。毛穴を引き締めキメの整った肌へ導きます。また、抗炎症作用や鎮痛作用もあるため、できてしまったニキビの治りを早めて炎症による痛みを鎮めてくれます。