ペパーミントはヨーロッパが原産の多年草で、スペアミントとウォーターミントを交配した種類です。湿気の多い気候を好みます。ガムやアイスなどお菓子の香り付け、歯磨き粉や消臭剤など日常生活でもよく使用されているのを見かけて馴染み深い植物です。強いメントールの刺激的で清涼感あふれる香りがしますが、揮発性も高く香りがすぐに失われがちです。スーッと透き通るような香りは気持ちをリフレッシュさせ、頭をクリアにしてくれます。
また、鼻づまりを解消することから花粉症の時期には重宝され、乗り物酔いなどの吐き気を抑えたり、筋肉痛を和らげたりする作用があることから芳香浴やマッサージにもよく使用されます。
ただし、メントールによる皮膚刺激が強いので皮膚が敏感な方や小さな子供への使用量は控えめにする必要がある精油でもあります。
基本データ
学名 | Mentha piperita(メンタ・ピペリータ) |
和名 | セイヨウハッカ |
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科名 | シソ科 |
採油方法 | 水蒸気蒸留法 |
抽出部位 | 葉 |
主な産地 | インド、イギリス、フランス、アメリカ、オーストラリア、イタリア、中国、スペイン、ブラジル | 主な芳香成分 | モノテルペンアルコール類:ℓ-メントール(35~45%) ケトン類:ℓ-メントン(15~25%) オキサイド類:1,8-シネオール(5~10%) |
主な作用 | 健胃、冷却、制吐、刺激、去痰、収れん、抗炎症、止痒、殺菌、消化促進、発汗、血圧上昇、血管収縮、解熱、通経、鎮痙、鎮痛、鎮静、頭脳明晰化 |
心への効能
ペパーミントの主要成分であるℓ-メントールは神経を刺激する作用と鎮静する両方の作用があります。怒りなどの興奮を鎮めたり、疲れ切ってやる気が出ないときに活力を与えたりする効果が期待できます。強い清涼感のある香りが脳を刺激して意識をクリアにしてくれる効能もあります。
身体への効能
乗り物酔いや二日酔いなどの吐き気、胃痛や下痢・便秘など消化器系の症状を改善する効果があります。咳や喉の痛み、鼻づまりなど呼吸器系のトラブル改善にも役立ち、鎮痛作用があることから頭痛、歯痛、月経痛、筋肉痛を和らげます。
肌への効能
抗炎症作用があることから、ニキビの予防や改善に役立ちます。メントールの刺激が肌を刺激して軽い麻酔のような作用と冷却する作用があり、肌荒れや日焼けなどの炎症でほてった肌を落ち着かせる効果があります。虫刺されによるかゆみを和らげるのにも効果的です。