成分表示の読み方/選び方 – “第1回 全成分表示の「黄金ルール」 配合量が多い順に並んでいるルール。1%ラインの見極め方。”

普段使っている化粧品の裏ラベル。購入後に、じっくり読み返す場面は多くありません。「ヒアルロン酸配合」と書かれていても、実際の配合量までは読み取れないまま使い切ってしまう。成分表示の“順番”を知ることは、メーカーの宣伝文句に対する答え合わせでもあります。

成分表示には、法律で定められた「1%」という明確な壁があります。この壁を境に、表示のルールが変わる。どこまでが処方の土台で、どこからが仕上げなのか。その位置関係が読めるようになると、高価な成分が設計の中心なのか、名前として添えられているのかが見えてきます。

宣伝文句の裏にある、もう一つの文章

化粧品の裏ラベル(成分表示)は、原則として配合量の多い順に並びます。ただし、このルールが厳密に適用されるのは1%を超える成分まで。ここが、成分表示を読む上での分岐点です。最初の1〜5番目は、その製品の骨格をつくるゾーン。水が先頭なら水性ベース、油脂が早い位置にあれば油性寄りの設計になります。

1%を下回る成分は、表示順の自由度が高くなります。記載は義務ですが、順番は任意。このため、後半には植物エキスや聞き覚えのある成分名が並びやすい。量よりも役割、機能の微調整として使われる領域です。ここを理解すると、成分名そのものに期待しすぎず、処方全体の設計を見る視点に切り替えられます。

成分表示は暗号ではなく、ルールに沿った一覧表。順番と境目を押さえるだけで、表のコピーと裏の設計図の関係が整理されます。

シャンプーを例に成分の基本構造を読む

水:処方の土台

成分表示の先頭に来ることが多いのが水です。シャンプーは液体製品のため、処方全体の大部分を水が占めます。ここで決まるのは「流れ方」。手に出したときの落ち方、髪に広げたときの均一さは、水量と粘度設計の影響を受けます。水は機能を主張しませんが、全体の使い心地を支える土台です。

洗浄成分:価格と仕上がりを分ける中核

洗浄成分は、シャンプーの使用感と価格差が最も表れやすい部分です。ラウレス硫酸Naのような洗浄力が強く安定供給しやすい原料は、泡立ちが早くコストを抑えやすい。一方、ココイルグルタミン酸Naなどのアミノ酸系は、原料単価が高く、配合設計にも手間がかかります。その結果、洗い上がりのきしみにくさや、すすぎ後の指通りに違いが出ます。

価格差は“洗えるかどうか”ではなく、“どんな感触を残すか”の差。洗浄成分の種類と並び順を見ることで、そのシャンプーがどこにコストをかけているのかが読み取れます。

コンディショニング成分:残る感触

洗浄の後に配置されるのが、油脂、ポリマー、カチオン系成分などのコンディショニング要素です。きしみを抑え、乾燥後のまとまりを作る役割。ここに何を、どの程度入れるかで、使用後の満足感が変わります。価格帯が上がるほど、原料の質や組み合わせに工夫が見られます。

防腐剤・香料:安定と記憶

後半に並ぶ防腐剤や香料は、品質を保ち、体験を記憶に残すための要素です。配合量は少なく、役割は量より配置。香りは洗髪中の呼吸と結びつき、製品の印象を決めます。ここまで読めると、成分表は単なる文字列ではなく、工程表として立ち上がります。

今週の1行ルール

成分名より先に、順番と「1%の壁」で、土台と仕上げを分けて読んでみる。

頭皮にうるおいを与え、健やかに保つ「オタネニンジン根エキス」や「セージ葉エキス」、「カンカエキス」※などの植物由来成分を贅沢に配合。頭皮と髪の汚れをすっきり落とし、ふんわりとした健やかでみずみずしい髪へと保ちます。/p>


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