界面活性剤のリスク、ご存知ですか?シャンプーの原材料を理解しよう
公開日:2017年 9月 14日
シャンプーを選ぶとき、あなたはどんなところに注目しますか。印象やパッケージのかわいらしさで決めている方も多いのではないかと思います。この決め方が絶対にダメというわけではありませんが、どんなものが入っているのか理解しておくことは重要です。今回は、市販シャンプーに使われやすい原材料の界面活性剤について紹介しましょう。
界面活性剤の役割について
界面活性剤とは、あらゆる物質の性質を変える物質の総称です。そのままの状態では混じり合わない2つのものを混ぜるため、お互いの性質を変えていく役割を果たしてくれます。水と油を混ぜたとき、そのままではうまく混ざりません。界面活性剤を活用してそれぞれの性質を変えることで、ねらい通りの結果を求めていく考え方です。洗剤、石鹸などいろいろな商品にこの働きが応用されて、私たちの生活になくてはならないものになっています。
シャンプーの場合ですと、髪や頭皮の汚れを落としやすくすることが目的です。皮脂や整髪料など髪や頭皮にこびりついた汚れは、簡単には落ちません。そこで界面活性剤を活用して、汚れ落ちを良くしています。汚れをしっかり落とすこと自体は健やかな髪を維持するためにとても重要なことですから、界面活性剤自体の全てが悪というわけではありません。
髪と頭皮を傷めるハイリスクなシャンプーとは?
界面活性剤の中でもとくにリスクが高いものを配合、洗浄力を求める商品は危険です。洗浄力が強すぎれば、頭皮環境を維持するために必要な油分まで落としてしまうリスクがあります。油分を失った髪や頭皮はぱさついて、フケやかゆみの引き金となるもの。女性の抜け毛の原因にもなりますから、きれいな髪を妨げる要因です。
さらに、泡立ちをよくして使用感を高めることも界面活性剤のお仕事とされます。界面活性剤を使っているからこそ、原料の値段を抑えていても「さっぱり」「スッキリ」の使い心地を実現できます。原料についての知識がなければ「安くてこんなに髪がきれいになった」と感じることもあるはずです。人工的な美しさはリスクと表裏一体であることを理解して、賢明な判断が必要でしょう。
なによりも、私たちのお肌にとって負担が大きいのは問題です。合成界面活性剤の肌への影響詳細は別のコラムで詳しく説明しておりますから、ご参照頂ければと思います。
https://journal.amasiastore.jp/wp/a/98/
界面活性剤の種類について
界面活性剤には、天然界面活性剤・合成界面活性剤の2種類があります。天然界面活性剤は自然のものを原料にした成分で、サポニンやレシチンなどが有名です。合成界面活性剤は、さらに2種類に分類できます。ラウリン酸Naなどの天然系界面活性剤、ラウレス硫酸Na、ラウリル硫酸Naなどの石油系界面活性剤があって、よりリスクが高いと言われているのは後者です。界面活性剤の種類については下記のコラムで解説しておりますから、合わせてご参照ください。
https://journal.amasiastore.jp/wp/materials/92/
合成界面活性剤がこわいのは、長い期間をかけて徐々に蓄積することです。シャンプー後にすすいでも、髪や頭皮に残ったものがどんどん積み重なっていくリスクもあります。そのまま角質層を通り抜けて内部に侵入すれば、他のアレルギー物質が体内に入る手助けをしかねないところは脅威です。すぐに影響が出なくても、いつの日か急にアレルギー症状を発するリスクもあります。
CMや口コミサイトで話題の商品の多くに、こんなにもこわい成分が入っていることを理解しておきましょう。そして、イメージ先行の選び方から一歩進み、髪と頭皮をいたわるシャンプー選びをはじめてみてはいかがでしょうか。