シャンプーに防腐剤が必要な理由。安全性が高い防腐剤があるって本当?
公開日:2017年 9月 8日 最終更新日:2024年 4月 18日
防腐剤と聞いたとき、どんなイメージを持ちますか。何となくお肌に悪そうで避けたい成分のように感じる方もいるはずですが、シャンプーには欠かせない重要な役割があります。どうしてシャンプーには防腐剤が不可欠なのか、いろいろな種類がある中でどんなものを選べばいいのかなど、知っておきたい基礎知識を順番に見ていきますから、最後までおつきあい頂ければと思います。
シャンプーには防腐剤が不可欠
防腐剤は悪のように言われることがありますが、シャンプーには欠かせない存在です。理由として、下記2点を理解しましょう。
- 原材料が水である
シャンプーの主成分は水。水分には微生物が繁殖しやすくて、防腐剤なしではすぐに傷んでしまいます。オーガニックシャンプーをうたう商品には防腐剤を入れずに作られているものがありますが、極端に使用期限は短くなるはず。コストパフォーマンスとしては下がるため、費用面は負担となります。 - 高温多湿環境で保管される
シャンプーは、高温多湿環境で保管されます。細菌が繁殖しやすい環境ゆえに、腐敗や劣化が心配です。一定の品質を維持するために防腐剤が必要であり、お風呂場で保管されても安心して使える状態にしています。どんなにボトルの形状を工夫しても細菌が繁殖してしまうリスクはあって、十分な対策がなされているとは言えません。
「パラベンフリー」のような表記を明確に打ち出し、それをうたい文句に大手メーカー商品を批判する広告も見かけますが、すぐに傷んでしまうようでは使い勝手が今ひとつですし、パラベンが入っていないというだけで防腐剤が入っていないことではありません、なんらかの防腐剤が入っていると考えていいでしょう。安全性が高い防腐剤の見極め方を覚えて、購入判断の視点としましょう。
安全性の高い防腐剤を選ぼう
防腐剤にもいろいろな種類があって、石油系・合成防腐剤と天然由来の防腐剤と2種類に分類できます。石油系・合成防腐剤は安定しやすく長期保存に適している反面で肌に対して負担が重いところはネックです。高い殺菌力が肌内部まで浸透すると必要な菌まで殺してしまって、バリア機能が衰えるリスクも理解しましょう。
オーガニックコスメの場合、ヒノキシオール、ティーツリーなど殺菌効果が高い植物エキスを配合、防腐剤代わりの原材料としています。言わば、天然由来の防腐剤。殺菌効果はもちろん肌荒れ防止効果など、アロマに関する効能もプラスされますから、どちらがいいかは明確です。
※ 天然成分の防腐効果詳細は、下記にて紹介しております。
原材料表示から防腐剤の量を読み解く
シャンプー選びをするときには、原材料表示欄を確認しましょう。前に書いてあるほどたくさん使われている種類であり、より身体への影響を危惧したい成分です。メチル、エチルなど合成系防腐剤が書かれていれば注意したいシャンプーで、髪や頭皮の健康を考えるならよく考えて検討していく必要があります。
なお、少量であっても毒性が強い成分もあるため、後ろに書かれているから安心というものではありません。合成防腐剤の中には、コストを抑えるためにごく少量で強力な効果を発揮するように作られているものもあります。消費者として正しい判断ができるように、シャンプーの原材料について、深く理解する気持ちが重要でしょう。
合成防腐剤と天然の防腐作用についてしっかりと理解できれば、シャンプー選びの視点が変わってきます。お財布事情を考慮する気持ちは重要ですが、日々の積み重ねが将来の髪と頭皮の状態を左右することについて、正しく理解しておきましょうね。自分なりの判断基準を明確にしてシャンプー選びができると、お手入れに関する気持ちも変わってきますよ。
※合成防腐剤 vs 天然の防腐作用 詳細は下記で紹介しております。