プラスチック問題を解消!? 新しい素材「バイオプラスチック」と私たちにできること

軽くて丈夫、加工が簡単、至る所にある「プラスチック」。その便利さの反面、近年では海洋汚染やゴミ問題などで問題視されるようになっています。私たちの生活と、地球環境を保護するために、プラスチック削減に向けて世界が動き始めています。
そんな中、プラスチックに代わるものとして『バイオプラスチック』が今注目され始めています。私たちの生活に徐々に浸透してきているバイオプラスチックとは何かを紐解いていきましょう。

プラスチックと環境問題のつながり

私たちの身の周りで目にする「プラスチック」。その多くは石油を原料に作られた合成樹脂です。形成が容易、水に強い、腐食しにくいといった利点から、大量生産が可能となった1950年ごろからプラスチック製品は増え続けています。
便利な反面、プラスチックは地球環境にとって問題も多く、持続可能な社会を実現させるために世界中でプラスチックに対する考え方や向き合い方が見直され始めています。

それでは、プラスチックが増えるとどんな環境問題につながってしまうのでしょうか。

地球温暖化問題

プラスチックは燃やすと温室効果ガス(主に二酸化炭素)が発生します。またプラスチックは劣化する過程でメタンなどの温室効果ガスも発生することが近年の研究でわかってきています。
森林伐採の影響とも重なり、地球の二酸化炭素量が増加、地球温暖化に繋がり、気候変動を引き起こしているのです。

一昔前から北極の氷が溶けて海面が上昇するなど言われ続け、地球温暖化と環境破壊への危惧がなされてきました。そして今、実際に私達の生活で地球温暖化の影響を実感する出来事が増えてきています。。台風やハリケーン、などの異常気象、食物の不作による価格の高騰など多くの被害が日本を始め、世界中で起こっています。

海洋プラスチック問題

使い捨てのプラスチックゴミが大量に海に浮かんでいたり、浜辺にゴミが打ち上げられている映像や画像を目にしたことはありませんか?プラスチックゴミを餌と一緒に飲み込んでしまう大きな個体も多く、打ち上げられたクジラなどのお腹から大量のプラスチックゴミが発見されたり、ウミガメの鼻にプラスチックストローが刺さっているなど衝撃的なニュースが世界でも深刻な問題として取り上げられています。

合成樹脂から生まれたプラスチックは、腐食しないことが大きな特徴の1つとして挙げられます。これは長く商品を使う際にはメリットになりますが、適切な方法で処分しなければずっとそのままの状態で残り続けるということでもあります。
ポイ捨てをはじめ、適切な方法で収集・処理されなかったプラスチックゴミが雨や風により海や川、山に辿り着くと、そのままの状態で残り続けることになり、そこに住む生き物の生態系を壊す原因となるのです。

マイクロプラスチック問題

多くのプラスチックは使い捨てで使用されており、そのゴミを燃やせば地球温暖化につながり、また正しく処理されなければ海洋汚染につながってしまいます。
年間で約800万トンのプラスチックゴミが街から海へと新たに流入しているとも言われています。しかし、プラスチックゴミの問題は確認できる大きさのものだけではありません。

新たな問題として浮上しているのが、「マイクロプラスチック問題」です。マイクロプラスチックとは一般的には5mm以下の微細なプラスチックを指す言葉です。
マイクロプラスチックは、シャンプーや歯磨き粉、洗剤などの化粧品や日用品に含まれるものと、ビニール袋や食材トレイなどのプラスチックが紫外線による劣化やや海の波の影響により粉砕されることで生じたプラスチックの粒子のこと。
この浮遊した目に見えないマイクロプラスチックをプランクトンと間違えた魚が餌とすることで海の生態系を壊してるとも言われています。また、目に見えないほど小さいため、一度流出すると回収不可、空気中にも漂っていると言われているのです。
近年には食用の魚や食塩からマイクロプラスチックが検出されたという話もあり、私たちが出したプラスチックゴミにより、私たちの人体になんらかの影響を及ぼすかもしれないと、研究が進められています。

プラスチック問題を解決する「バイオプラスチック」とは?

今注目されている「バイオプラスチック」

プラスチック問題が悪化する中、今注目されているのがバイオプラスチックです。合成樹脂を原料としない、新しいプラスチックとして、現在のプラスチックの代替品として急速に普及され始めています。

バイオプラスチックは新しいプラスチックの総称です。大きく分けて、「バイオマスプラスチック」「生分解性プラスチック」の2種類があります。

●バイオマスプラスチック

原料に植物などの再生可能な有機資源を使用するプラスチック素材のこと。主にヒマシ油などが使用されています。
バイオPE・ バイオPP・バイオPET・バイオPA・バイオPC・バイオPUなどと表記されています。

●生分解性プラスチック

自然界に存在する微生物などの働きによって分解し、最終的には二酸化炭素と水にまで変化する性質を持つプラスチックのこと。微生物が分解できる糖や植物油(とうもろこしやサトウキビのでんぷん)を使用します。PBS・PBATと表記されています。

石油を原料として作られたプラスチックから、生物由来で再生可能な有機資源を使用したバイオプラスチックに変更することで 焼却時の二酸化炭素排出を抑制することができます。
また、生分解性プラスチックであれば万が一ゴミが放置されてしまっても自然と土に還ることが可能なため、ゴミの削減やマイクロプラスチック問題解消のキーとして注目されています。

環境保護のために、私たちにできることは?

プラスチック製品の適切な選択が大切

私たちの生活にプラスチックはなくてはならないものになっています。ただ、持続可能な世界の実現のためには一人一人の行動や選択がとても重要です。環境保護のためにできる身近なことは以下のようなことが挙げられます。

マイ○○を持ち歩く

最近ではスーパーやコンビニの袋も有料化になり、マイバッグを持ち歩くようになった方も多いのではないでしょうか。マイバッグだけでなく、マイボトル、マイカトラリーなどを持ち歩くことは、1番気軽にできる環境保護活動ともいえます。マイ○○を持ち歩くことは、コロナ対策にもなり、一石二鳥!身近なことから意識を変えていくことがよりよい未来へとつながっていきます。

過剰包装を避けて買い物をする

日本で売られている多くの製品は過剰包装されていることも問題視されています。家庭からでるゴミの中で容器包装廃棄物(モノをいれるための包装)の占める割り合いは、容量で約50~60%と言われています。買ってすぐに使うもの、一時的な保存のための包装は本当に必要ですか?商品を選ぶ際には過剰包装されていないアイテムを選ぶだけで環境にも優しく、捨てるゴミが減るメリットもあります。贈答品なども、過剰包装のものは選ばない・過剰包装にならないよう工夫することが大切です。

プラスチックに代わる素材の製品を選ぶ

竹や土、植物由来のものなどプラスチックに代わる原料から作られた製品を選ぶこともおすすめです。最近ではさまざまなブランドで、デザイン性に優れたプラスチック代替品が販売されているので選ぶのも楽しいですね。

ゴミは適切な方法で処分する

自分が出したゴミは最後まで責任を持って処分しましょう。当たり前ですが、ポイ捨てや放置は絶対NG!ゴミを適切な方法で処分しないと、環境改善にはつながりません。
正しい分別、正しい収集方法でゴミを出すなど、基本のキを大切にしましょう。

プラスチックフリーな商品の紹介

amasia organic storeで取り扱うブランドは環境に配慮し、再生プラスチックを使用しているものがほとんど。さらにシビアな環境活動に取り組むブランドでは、ブラスチックを一切使用しないアイテムを提供しています。そんなユニークなブランドとアイテムをご紹介します。

HYDROPHIL サスティナブル トゥースブラシ ダークブルー ソフ
私たちの生活に欠かせない「水」の保全活動に取り組むオーラルケアブランド「HYDROPHIL」
歯ブラシは、100%再生可能な原料で作られおり、世界中で注目を集めています。ブラシ部分にはトウゴマの種子から抽出したひまし油を使用していたり、ハンドル部分にはモウソウチク(竹)を使用。塗料も自然塗料を使用し、プラスチックを一切使用していません。使い終わったら生分解されます。
毎日使うものや頻繁に交換する生活必需品こそ選び方を変えてみてはいかが?

LE CHENE & LE ROSEAU ベジタブルスポンジ 3個入りパック
南フランスで誕生したホームケアブランド。クリーナー製品は天然素材にこだわり、お肌と環境にやさしいエコサートナチュラル認証を取得しています。
この家庭用スポンジは再生木材からつくられたセルロースを主原料としており、とってもエコロジカル吸水性と耐久性に優れ、ワイングラスなどの食器もやさしく洗い上げます。
もちろん食器洗いだけでなく、おうちのどんな場所でも使えます。古くなったらそのまま土に埋めて自然に還しましょう。

NOOSA BASICS センティッドボディバター 50G
制汗と保湿が一つになったボディーバター。パッケージもプラスチックを不使用。動物性原料を一切使用していなヴィーガンで、肌にも環境にも優しいアイテムです。天然精油の香りも心地よく、年間通して使えます。持ち運びにもちょうど良いサイズ。

ABEEGO ビーズワックスラップ
使用頻度が高く使い切りプラスチックの代表とも言えるラップ。abeegoのワックスラップは繰り返し使える100%天然素材のみで製造。オーガニックコットンにミツロウ、ホホバオイル、天然樹脂でコーテイングされたラップは通気性も抗菌性も抜群!素材も長持ちするので、食品ロスも減らすことができます。今日からラップの使用を減らしましょう!

YAECO SOAP LIKE CHOCOLATE 〈化粧石鹸〉
チョコレート専門店がつくる、チョコレートバーの形がモチーフの、素材の栄養をまるごと残すコールドプロセス製法で、丁寧にハンドメイドされたナチュラル石けん。カカオをはじめとした使用成分には性分解可能なものを厳選。またパッケージにもプラスチックや金属を使用しない工夫が施されています。売上の一部はカカオ農園の継続的なカカオ生産に対する支援や環境保全活動を目的に使われます。

私たちの明るい未来のためにできること

大量生産、大量消費が当たり前の今、私たちは知らないうちに自ら環境破壊や汚染をしています。プラスチックの使用をできるだけ減らしたり、バイオプラスチックや天然素材アイテムを選ぶように意識をチェンジしていきましょう。
今こそプラスチック問題を一人一人が考えて行動していきませんか?

意識したい「ゴミ問題」と解消のカギ「コンポスト」

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環境に配慮する「エコ活」しませんか?

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