クラリセージはヨーロッパ原産の植物で、紫がかったピンク色の花を咲かせます。万能薬として古くから人々の生活に役立てられてきました。クラリセージはヨーロッパでは「キリストの目」と呼ばれており、眼の洗浄に用いられていたこともありますます。また、マスカットのようなフルーティな香りがすることからドイツでは「マスカテーラ・セージ」と呼ばれ、ワインの香り付けにも使われています。
フルーティな香りの中にも落ち着いたウッディーな香りも感じられ、不安や緊張を和らげて明るい気分に導いてくれます。
女性ホルモンのバランスを整えたり、血行を促進して冷え性や肩こりを改善したりする効果が期待できます。子宮を収縮させて月経を促す作用があることから妊娠中に使用することはできませんが、分娩時の陣痛を和らげる作用があります。
基本データ
学名 | Salvia sclarea(サルウィア・スクラレア) |
和名 | オニサルビア |
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科名 | シソ科 |
採油方法 | 水蒸気蒸留法 |
抽出部位 | 花と葉 |
主な産地 | ロシア、フランス、モロッコ、イタリア、ブルガリア、ハンガリー | 主な芳香成分 | エステル類:酢酸リナリル(35~80%) モノテルペンアルコール類:リナロール(10~30%)、α-テルピネオール(~10%) ジテルペンアルコール類:スクラレオール(~5%) |
主な作用 | 催淫、分娩促進、女性ホルモン様、子宮強壮、抗炎症、消化促進、精神安定、自律神経調整、血圧降下、通経、鎮痛、鎮静 |
心への効能
鎮静作用があることから、強い不安や緊張によって疲れた心を癒やし、パニックに陥ったときには平静を取り戻すのに役立ちます。同時に気分を高揚させるはたらきがあることから、落ち込んだ気持ちを拭い、幸せな気分を高める効果が期待できます。
身体への効能
クラリセージは万病に効く薬草として使用されてきました。女性ホルモンのバランスを整える作用があるため、生理不順、更年期障害などの婦人科系の症状を緩和し、鎮痛作用があることから陣痛の緩和にも役立ちます。血圧降下作用のあるリナロールが含まれており、高血圧の改善も期待できます。血行を促進して、冷え性を改善したり、自律神経のバランスを整える効能があります。
肌への効能
皮脂バランスを整える作用があるため、脂性肌や頭皮のベタつきやフケが気になるときのケアに利用できます。血行を促進する効果があるため、肌の代謝を高めて美しい肌へ導く効果が期待でき、頭髪の育毛効果も望めます。