意識したい「ゴミ問題」と解消のカギ「コンポスト」
公開日:2021年 9月 1日 最終更新日:2021年 9月 9日
生活していると出る『ゴミ』。世界では深刻な状況にある『ごみ問題』。日本でも例外ではありません。ゴミが増え続ければ環境問題や生態系に大きく関わっていて、あなたの生活にも支障さえでてきます。
今問題視されている『ゴミ問題』に一人一人がきちんと向き合うために注目されているのが『コンポスト』です。
広い庭がないとできない・・・?
毎日のお手入れが大変そう・・・
と思われる『コンポスト』、今は自宅でも気軽にできるようになっています。
『コンポスト』を生活の中に取り入れましょう。
ページコンテンツ(目次)
私たちが考えなくてはならない「ゴミ問題」
日本は世界の中でもダントツにゴミの排出量が多い国です。日本のゴミ排出量は、1日に1人あたり約1kg。このうちの約7割が食品ロス(食べ物の破棄)です。
さらに、日本の1人あたりの廃プラスチック排出量はアメリカに次いで2位。過剰包装やプラスチック製品の多さなどが原因です。
なぜゴミ問題が深刻化しているのか。
地球環境や私たちの生活への影響は
、技術発展や便利なものが増えたことによる消費の増加により、大量製造・大量消費の経済活動がものを大切にしなくさせ『ゴミ問題』につながっているのです。
昔はものをリサイクルしたり、古くなれば直して使い続ける文化でした。しかし産業技術が発達し、便利な世の中になればなるほど安価にものが手に入るため、その精神を忘れつつあるのが現状です。
さらにプラスチックの登場により、急速に使い捨てる時代に入り、気が付かないうちにその使い捨てたゴミが私たちの住む世界の環境を悪化させてきたのです。
地球温暖化や海洋汚染など、ゴミ問題によって生じる環境問題が日々急速しています。
焼却も埋立ももう限界。行き場をなくす、大量のゴミ
一般的にゴミは各自治体の焼却炉で燃やし処分されたり、不燃性のゴミは粉々にし、最終処分場にて埋立されます。この可燃処分の際に大量の二酸化炭素が排出され、地球温暖化の大きな原因となります。
それから、最終的に粉々になった不燃ゴミや可燃ゴミの灰は最終処分場に送られ、埋立されます。しかし、この処分場も有限です。最終処分場の残余年数は約20年といわれており、このままいくと2041年にはゴミを処理する場所が地球からなくなってしまいます。
また、廃プラスチックなどは海外に輸出をすることで国内のゴミの量を減らしています。この「海外へのゴミの押し付け」は、自国の問題に目をつむり諸外国のゴミ処理問題を増幅させるとして、問題視されています。プラスチックは自然処理できないため、人間の手で正しく処理が行われないと、そのまま地球に残り続け、環境汚染に繋がってしまいます。特に問題されているのが廃プラスチックが海に流れてしまう、海洋プラスチック問題です。
不法投棄による環境汚染
廃棄物を定められたルールを守らずに海や川、森など、ところ構わずゴミを不法投棄する行為は犯罪です。不法投棄されたゴミを処理するには人件費も処理費もかかり、通常のゴミ処理よりもはるかに手間がかかります。
また、不法投棄されたゴミが雨や風に乗って海や川に流れると、海洋ゴミとなってしまい、海洋生物の生態系を破壊したり、海洋プラスチックとして私たちの生活を脅かす問題となるのです。
止まらない「ゴミ問題」環境への影響は計り知れない・・・
普段何気なく出すゴミは地球温暖化や海洋問題など、知らず知らずのうちに私たちが自ら生活しにくい環境を作ってしまっているのです。『ゴミ問題』と今こそしっかりと向き合って行かなければ、数年後、数十年後はさらに様々な環境問題と向き合うことになります。
ゴミを減らすために私たちができること
このままゴミが増え続ければ地球温暖化がさらに進み、ゴミ処理や埋め立てるスペースもなくなり、空気汚染・海洋汚染が進みます。生態系が崩れ、環境が破壊され、私たちが食べるもの・生きる場所さえままならなくなるかもしれません。
今、私たちにできることは「ゴミを出さないこと」「ゴミを増やさないこと」。
Reduce・Reuse・Recycleを総称した「3R」と呼ばれる言葉はご存知の方も多いと思いますが、
最近ではそれにRを2つ追加して「5R」という理論が注目を浴びています。
ゴミ問題を減らすためにぜひ生活に取り入れてみましょう。
- Refuse (リフューズ/不要な物の拒否)
- Reduce (リデュース/ゴミの発生抑制)
- Reuse (リユース/再使用)
- Recycle (リサイクル/再生利用)
- Rot (ロット/ゴミのコンポスト)
使い捨ての時代から意識を変えてゴミを減らす時代へ。
普段の生活の中でも、できることはたくさんあります。
今、ゴミ問題の中で注目を集める「コンポスト」
持続可能な社会を作るために最近注目されている『コンポスト』。コンポストとは、生ゴミや落ち葉などを土の中で分解させ、堆肥化させる仕組みことをいいます。生ゴミを土の中の微生物の働きを利用し発酵・分解させることで肥料にして再資源化する、実は昔から使われてきた知恵のひとつなのです。
コンポストを取り入れるメリット
生ゴミをコンポストに入れれば、家庭で排出されるゴミの量を減らすことができます。コンポストを作って栄養豊富な堆肥を自作することができ、家庭菜園や花の栽培に役立ちます。家庭から排出されるゴミの量が減るということは、ゴミ処理場から排出される二酸化炭素量が減るということ。ゴミ問題が及ぼす環境破壊が懸念される中、少しでもゴミを減らしていく行動は明るい未来へとつながるでしょう。
実際にやってみよう!自宅でできるお手軽コンポスト
簡単に始められる『コンポスト』を自宅で実際にやってみましょう。コンポストには様々な方法があり、その方法によって必要なコンポスター(コンポストするための道具)が必要になります。まずはベランダでできるコンパクトなコンポストおすすめです。
<コンポストの種類>
- 設置型コンポスト (庭に埋めて作業します。落ち葉なども入れられます。)
- 回転式コンポスト (容器ごと回転させ酸素を効率よく供給。広めの場所が必要です。)
- 密閉型コンポスト (密閉した容器に生ゴミとぼかし(米ぬかや発酵促進剤など)を入れて、ゴミを発酵させ、その後土の中で分解させます。ニオイがキツいのでマンションなどでは不向きです。)
- ダンボールコンポスト (ダンボールに資材を入れ、生ゴミを投入してよくかき混ぜるだけ)
- 電動生ゴミ処理器 (電気を使い、資材を入れ自動で行ってくれます。)
- ミミズコンポスト (ミミズに生ゴミを分解してもらう方法です。)
この中で、集合住宅にお住まいでも気軽に始めれるダンボールコンポストは自作することができるので初心者におすすめです。それぞれの使用に適した環境、入れられる生ゴミなど違いがあるので、自分にあったコンポストを選びましょう。
家庭でも簡単に始められるコンポストも登場しています。バック型コンポストは室内に置いて見た目も可愛く、ニオイも出にくく機能性も抜群です。ペットボトルをリサイクルして作られたバックはエコ素材なのも◎。
コンポストの方法
① ダンボール組み立てる。風通しをよくするため、すのこなどで地面から浮かせる
② ココピート(おがくず3:くん炭2)をダンボールに6割ほど入れる
③ 生ゴミを入れてよくかき混ぜる
④ フタをして3日おきに中身をかき混ぜる(追加投入した際はその都度)
参考:https://www.city.nagoya.jp/kankyo/page/0000060262.html
コンポスト作成に支援補助金を出す地方自治体や、作った堆肥を回収してくれる自治体もあります。詳しくはお住まいの自治体にご確認ください。
コンポストをサポートしてくれる商品
コンポストには生ゴミはもちろんですが、天然生分解性素材からできたオーガニックアイテムも入れることができるのはご存知ですか?天然生分解性素材とは微生物によって自然に還せる環境に優しい素材です。天然生分解性素材を使用したアイテムであれば、使い終わった後にコンポストに入れ、堆肥にすることが可能です。コンポストに入れなくても、土に埋めると自然に還ります。
amasia organic storeで扱っているコンポストをサポートしてくれるアイテムをご紹介しましょう。
LIFOPLUS ロウナチュラルルーファー
100%ルーファー(ヘチマ)で作られたボディスポンジ。皮脂汚れや角質をしっかり落としてくれて血流促進も。天然の有機ビーガンおよび生分解性素材からつくられているので、最後は土へと還しましょう。
E.SPONGEWIPE MUOVO 水切りサイズ
木の端材から取れるセルロース。吸水性が高く乾きが早いのでキッチン周りを清潔に保てるセルロースふきん。使い終わったらコンポストに入れて24週間ほどで土に還ります。
HYDROPHIL サスティナブル トゥースブラシ
使用頻度が高く、交換回数も多い歯ブラシ。多くの歯ブラシはプラスチック製で、ゴミが増え続けます。天然の竹やブラシ部分にも有機由来のひまし油を使用したり、エコな天然染料を使用するなど環境に優しい歯ブラシを使う習慣に変えることで意識をかえてみましょう。
BABYBUBA アウトドア ボディスプレー
コンポストは野外ですることが多いので虫除け対策は必須です。天然由来成分配合のボディスプレーは虫が嫌う香りなのでアウトドアの必需品ですね。
ゴミ問題を考えるきっかけになるコンポスト
ゴミ問題は世界規模で年々深刻化しています。近年、プラスチック削減の取組みやエコ・サスティナブルの認知により少しづつ『ゴミ問題』への意識が変わってきました。
次のステップとして、コンポストを始めることでゴミをさらに減らしたり、必要以上にものを消費することを辞めたり、持続可能な社会作り、地球に住み続けれる未来作りを一人一人が考えていきませんか。