11月はみかん! 身近な果物や植物を活かして、 季節湯 を楽しもう!

日本には四季折々の自然の恵みを活かした「 季節湯 」という伝統があります。季節ごとの植物や果物をお風呂に入れることで、心身ともにリフレッシュできるこの習慣は、自宅のほか、銭湯やスーパー銭湯、温泉などで楽しむことができ、今でもたくさんの人たちに親しまれています。今回は、11月に楽しみたい「みかん湯」を中心に、季節湯の魅力とその効能やおすすめの入浴剤についてご紹介します。

旬の植物を使って楽しむ 季節湯

季節湯 とは、その季節に旬の植物や果物を湯船に入れて楽しむ入浴法のことです。諸説あるようですが、平安時代に真言宗の開祖である空海が薬湯として始めたとされ、古くから日本人に親しまれてきました。私たちになじみ深いのは、冬至のゆず湯や端午の節句の菖蒲湯などではないでしょうか。これらの植物にはそれぞれ特有の効能があり、 季節湯 にゆったりと浸かることでその恩恵を受けることができます。

11月の主役はみかん!


11月の 季節湯 の主役はみかんです。実はおいしくいただいて、皮をお風呂に使います。そのまま浮かべてもいいですし、乾燥した天気のいい日に天日干しをしたものを使ってもいい香りがお風呂中に広がります。みかんの皮にはリモネンという精油成分が含まれていて、これが血行を促進して体を温める効果があります。また、クエン酸やビタミンCも豊富に含まれているため、美肌効果も期待できます。

保温効果

みかんの皮に含まれるリモネンという成分が、血行を促進してくれます。これにより、体の芯から温まり、寒い季節でもぽかぽかとした温かさを感じることができるのです。特に冷え性の方にはぴったりで、冬の寒さを乗り切るための強い味方になってくれることでしょう。

美肌効果

みかんの皮にはクエン酸やビタミンCが豊富に含まれています。これらの成分が肌を健やかに保ち、しっとりとした潤いを与えてくれるのも嬉しいところ。お風呂に浸かりながら、自然の力で美肌を手に入れることができるなんて、とても贅沢ですよね。

リラックス効果

みかんの爽やかな香りは、心を落ち着かせてリラックスさせてくれます。さらに、柑橘系の香りはストレスを和らげる効果があり、一日の疲れを癒すのにぴったり!お風呂に浸かりながら、みかんの香りに包まれてリラックスする時間は、まさに至福のひとときなのではないでしょうか。

1年を通して楽しみたい 季節湯

もちろん11月だけでなく、 季節湯 は1年を通して楽しむことができます。お風呂で季節を楽しみながら健康維持に役立ててくださいね。
季節湯のイメージ画像
1月:松湯
新年の始まりにぴったりな松湯は、不老長寿の象徴と言われる松の葉を使ったお風呂です。生の松葉を浮かべてもいいのですが、ここはひと手間をかけて。葉の付け根にある茶色い部分を取り除き、ぬるま湯で表面についた汚れや樹脂をしっかり洗い流します。水と一緒に鍋に入れて15分ほど煮出し、ザルや付近で濾した煮汁を使います。松の葉には保温効果があり、寒い冬でも体をしっかりと温めてくれます。また、松の香りは森林浴のようなリフレッシュ効果があり、心身ともにリラックスできます。何かとバタバタする年末〜お正月の疲れを癒すのにぴったりです。

2月:大根湯
2月には大根湯がおすすめです。使うのは白い実の方ではなく、葉っぱの部分。10日間ほど風通しのよい日陰で干した後、細かく刻んだものをお茶パックなどに入れて使います。大根葉にはビタミンやミネラルのほか、温泉に含まれる成分も豊富に含んでいるので保温効果が高く、冷えた体を温めてくれます。新陳代謝を促進する効果もあり、冬の間に溜まった老廃物を排出するのに役立ちます。

3月:よもぎ湯
春の訪れを感じる3月は、古くから薬草としても重宝されてきたよもぎを使ったよもぎ湯の季節。よもぎの葉は神経痛や腰痛、肩こりなどによいとされ、止血、血の巡り、殺菌、保温効果もあるといいます。まだ柔らかい新芽を摘み、よく洗ったあと日陰で干したものをお茶パックなどに入れて使います。よもぎ湯に浸かることで、肌を健やかに保ち、体を温めることができます。

4月:さくら湯
桜の季節には、さくら湯を楽しみましょう。桜の樹皮を使ったお風呂は、消炎効果があり、肌のトラブルを和らげてくれます。桜の樹皮を手に入れるのはなかなかハードルが高いので、自分で手作りするのは難しそうですが、市販されているものを取り入れてみてください。淡い桃色の桜の花びらをお湯に浮かべるだけでも風情と香りを楽しむことができます。やわらかな桜の香りに包まれて、心地よいひとときを過ごしてください。

5月:菖蒲湯
5月の端午の節句には、なんといっても菖蒲湯が定番です。邪気を払って健康を願う意味が込められ、古くから親しまれたきました。大型連休前になるとフラワーショップやスーパーのお花コーナーなどに菖蒲がならび、手軽に購入することができます。浴槽に5〜10本ほど入れたらあとはお湯を沸かすだけで完成。菖蒲にテルペンやオイゲノールという成分が含まれ、血行促進や疲労回復に効果があります。

6月:どくだみ湯
梅雨の季節のおすすめはどくだみ湯。独特の香りは苦手な人もいるかもしれませんが、どくだみは別名を「十薬」といい、10以上の効能を持つとされ、日本三大薬草にその名を連ねています。積んできた葉や茎をよく洗って適当な大きさに刻みお茶パックなどに入れて使用します。生の香りが苦手という人は乾燥させたものを使うのがおすすめです。どくだみの葉は強い殺菌作用を持ち、この季節特有のあせもや湿疹など皮膚トラブルの万能薬として効果を発揮してくれることでしょう。

7月:もも湯
夏本番の7月には、優しい香りのもも湯が最適です。桃は「仙果」とも言われ、甘くジューシーな果実だけでなく、葉・花・種まで余すことなく活用することができる、薬効の高い果物です。お風呂に使うのは桃の葉の部分。自宅に桃の木がある人は少ないと思いますが、桃の葉はネットで簡単に購入することができます。桃の葉に含まれるタンニンやポリフェノールにはお肌の炎症を抑えたり、肌を引き締める作用(収れん作用)があるとされ、夏のあせもや日焼け、また虫刺されなどにもいいと言われています。

8月:はっか湯
暑い8月には、スーッとした清涼感がたまらないはっか湯で涼を取りましょう。薄荷そのものを使うのもいいですが、ハッカ油やペパーミントのエッセンシャルオイルを天然塩に混ぜてバスソルトを作って楽しむのも一つのアイディアです。はっかに含まれるメントールは、肌に触れるとひんやり感じる一方で、皮膚から体内に吸収されると末梢血管を広げて体を温めるという両極端な効果を持ち合わせています。清涼感と保温効果があるので、暑さで火照った体をクールダウンするのにも役立ち、冷房で冷えた体を温めるのにも役に立ちます。

9月:菊湯
秋の訪れを感じる9月に楽しみたいのは菊湯。一口に菊と言っても多くの種類があるのですが、一般的に菊湯に使われるのは竜脳菊(リュウノウギク)という野菊の一種。手に入れるのが難しい場合は食用菊や菊花茶で代用することも可能です。生の菊の花を使う場合は数日日陰で干したものを使用します。乾燥している菊の花を使う場合はお茶パックに入れて使うといいでしょう。菊の花に含まれるカンフェンという成分は、血行を促進し、体の痛みを和らげる働きを持ちます。そのほか保温効果もあり、夏の疲れを癒すにはピッタリです。

10月:生姜湯
肌寒くなってくる10月。この時期は体を温めてくれる食材として人気が高い生姜を使った生姜湯がおすすめです。生の生姜を80グラムほどすりおろし、お茶パックなどに入れて浴槽に浮かべれば簡単に生姜湯を楽しむことができます。肌が弱い人は、すりおろしではなく、薄い輪切りのものを使うと安心です。ショウガオールという成分には体を温める効果があり、冷え性の方にもぴったりです。意外に思うかもしれませんが、生姜の香りはリラックス効果があるので、秋の夜長に心地よいひとときを過ごすことができるでしょう。

11月:みかん湯
(先述のとおり)

12月:ゆず湯
「冬至にゆず湯に入ると風邪をひかない」といわれ、季節湯の中でもメジャーなゆず湯は12月の定番。黄色くコロンとしたゆずが湯船にぷかぷかと浮かぶ様子はなんとも幸せな光景です。柑橘類の中でもトップクラスのビタミンCを含み、その香りを肌や鼻から吸収することで風邪予防や血行促進といったが効果が期待でき、寒い冬でもしっかりと体を温めてくれます。さらに、ゆずの香りはリラックス効果があるので、1年間の疲れを癒すのに最適といえるでしょう。

amasiaおすすめのアイテム

自分で入浴剤を作ったり材料を揃えたりして 季節湯 を楽しめるといいのですが、なかなかその時間がとれないという人には手軽な入浴剤や代用できるエッセンシャルオイルがおすすめです!

yaetoco バスソルト ぽんかんの香り 50g×5包
愛媛県で環境保全型農業に取り組む無茶々園で育ったぽんかんの果皮から抽出した精油を使ったバスソルト。不安を取り除いたり、気持ちを明るく前向きにしてくれる柑橘の香りに包まれて、至福のバスタイムを。

YUZU ピール入りバスソルト
高知県産のユズ精油とユズ果皮を使用したバスソルトで、瀬戸内産のお塩とオーガニックアルガンオイルが肌をしっとりと保ちます。

Reset Aroma 入浴剤 生姜+柚子ブレンド
フレッシュな生姜+柚子の香りで疲れを癒し、一日をリセットしませんか?生姜とゆずの2つの温浴効果によって身体の芯からぽかぽか。冷え性や疲労回復に効果アリ!

nifu natural bath bag 4種セット (酒粕、よもぎ、当帰湯、黒糖生姜風呂)
「酒粕入浴」「よもぎ湯」「当帰湯」「黒糖生姜風呂」の4種の入浴剤のセット。各種5包ずつ入っているので、その日の気分や体長に合わせて選べるのが嬉しい。全ての素材は食品レベルで安心できるものを使用。

La Fleur オーガニックエッセンシャルオイル シダーウッド・アトラス 3mL
「植物本来の香りで、心休まるひとときを」そんな願いから生まれたこだわりのオーガニックブランド「La Fleur(ラ・フルール)」。マツ科のシダーウッド・アトラスの香りはウッディで落ち着いた香り。天然塩に数滴垂らせば手作りバスソルトに。ラベンダーやゼラニウム、マンダリンなどとブレンドしても◎

プリマヴェーラ ブレンドエッセンシャルオイル 5ml 「ウェルネスブレンドbio」
アロマ業界の先駆者として1986年ドイツに誕生した「プリマヴェーラ」。ウェルネスブレンドbioはユーカリ・トウヒ・スイスパインがブレンドされた健康のためのエッセンシャルオイルです。季節の変わり目に心地よい、こわばっていた身体がふっとほぐれるような香りが漂います。天然塩とまぜてバスソルトにして至福のバスタイムを。

季節の恵をうけてポカポカあったまろう

季節湯 は、自然の恵みを活かして心身を癒す素晴らしい方法です。忙しい日々の中でも、 季節湯 に浸かってリラックスする時間を持つことで、季節の移ろいを感じながら健康を保つことができるでしょう。ぜひ、季節ごとの植物や果物を使ったお風呂を楽しんでみてくださいね。

エプソムソルト の効果と効能|バスソルトとの違い、おすすめ商品もご紹介

寒い冬は身体の芯から温まる「バスタイム」を

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