からだがよろこぶ“引き算”食生活 ― 四毒 を見直してみよう
公開日:2025年 10月 22日
パンやパスタ、牛乳にチーズ、スイーツ……。わたしたちの食卓には、便利でおいしい食品がたくさん並びます。けれど、そんな身近な食べものの中には、摂りすぎることで体のバランスを崩しやすいものがある、という考え方があります。それが「 四毒 (しどく)」です。あまり聞き慣れない言葉かもしれませんが、ちょっと気になりませんか? 今回はこの四毒についてお届けします。
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四毒 とは? 小麦・植物油・乳製品・甘いものを見直す理由
「四毒」とは、小麦・植物油・乳製品・甘いものの4つの食品のこと。毒という言葉だけ聞くと、少し強い印象を受けるかもしれませんが、ここでいう「毒」は有害物質という意味ではなく、「現代の食生活で摂りすぎになりやすく、からだの不調につながることがある」という考え方に基づいたものです。 四毒 の考え方は、特定の医療や宗教に限ったものではなく、ナチュラル志向の健康法や一部の自然療法などでもよく取り上げられています。もちろん、これらを完全にやめる必要はありません。大切なのは「少し引き算してみる」こと。日々の食生活を見直すきっかけとして、取り入れてみるのもおすすめです。
小麦の摂りすぎが腸に与える影響と、無理なく減らすコツ
小麦に含まれる「グルテン」というたんぱく質は、腸内環境への影響が注目されています。グルテンは弾力やもちもち感を出す一方で、人によっては消化しにくく、腸のバリア機能を弱める一因になるともいわれています。グルテンフリーという言葉もよく聞くようになりましたよね。
でもパンやパスタ、うどん、クッキーやケーキなど、小麦は日常のあらゆる場面に登場します。知らないうちに一日に何度も口にしている人も多いでしょう。
いきなり小麦を完全にやめるのは現実的ではありませんが、例えば
- 週に数回「小麦オフの日」をつくる
- パンを玄米ごはんやおにぎりに置き換える
- お菓子を控える日は米粉の焼き菓子を選ぶ
といった工夫なら、無理なく続けられます。小麦を減らすことで、腸の調子や肌の状態が変わると感じる人も少なくありません。
植物油の酸化とオメガ6過多に注意。油の選び方がカギ
サラダ油やマーガリン、ショートニングなどの植物油は、現代の食生活に欠かせない存在です。しかし、これらは高温での精製や長期保存によって酸化しやすく、また、オメガ6脂肪酸が多く含まれているため、摂りすぎると体内の炎症を助長する可能性があるといわれています。
特に、市販の揚げ物やスナック菓子、加工食品などには、酸化しやすい油が多く使われがちです。知らないうちに大量に摂っていることもあります。
毎日の料理では、
- 酸化しにくいエクストラバージンオリーブオイルを使う
- えごま油や亜麻仁油など、良質な油を少量加える
- 揚げ物や外食の頻度を減らす
といった小さな工夫で、油の質を整えることができます。油は私たちの細胞をつくる大切な材料でもあるので、「選び方」が健康のカギになります。
乳製品が体を冷やす? 消化不良を防ぐ工夫とは
牛乳やヨーグルト、チーズなどの乳製品も、多くの人にとって身近な食品です。一方で、乳糖(ラクトース)を分解する酵素が少ない人では、お腹が張る、下すといった症状が起こることがあります。これは「乳糖不耐症」と呼ばれ、日本人には比較的多いとされています。
また、乳製品は体を冷やす食材とされることもあり、冷えや消化力の低下が気になる人には注意が必要です。
乳製品をまったく摂らないというよりは、
- 温めたミルクに変える
- 豆乳ヨーグルトなど植物性に置き換える
- チーズの量を控える
など、自分の体調に合わせて取り入れ方を工夫するとよいでしょう。人によって合う・合わないが分かれる食品でもあるため、自分の体のサインを観察することが大切です。
砂糖と血糖値の関係。甘いものと上手に付き合う方法
お菓子や甘い飲み物は、心をほっとさせてくれる存在ですよね。ですが、砂糖を多く摂ると血糖値が急上昇し、その後急降下することで、疲れやすさやイライラ、集中力の低下などにつながることがあります。肌荒れやニキビなど、肌のトラブルの原因になることもあります。
完全に甘いものを絶つのは難しいので、
- 白砂糖ではなく、甜菜糖やはちみつ、メープルシロップなど自然由来の甘味料を使う
- おやつをフルーツに置き換える
- 毎日ではなく「楽しむ日」を決める
など、無理なく付き合う工夫をしてみましょう。「食べる=悪い」ではなく、「どう付き合うか」がポイントです。
無理なく続けるために。自分に合った 四毒 の“引き算”習慣
四毒 の考え方は、すべてを一度にやめるというストイックな健康法ではありません。まずは気になるものを一つ選んで、少し減らしてみる。そんな小さな一歩から始めることで、体が軽くなったり、肌の調子がよくなったりと、思いがけない変化を感じることもあります。食べることは、からだをつくるだけでなく、心を満たす大切な時間。だからこそ、楽しみながら、自分の体と対話するように選んでいきたいですね。今日の一食から、ちょっとした“引き算”をはじめてみませんか?
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