オーガニック認証化粧品とは?BDIHについて
公開日:2017年 11月 15日
世界にはいくつものオーガニック認証機関が存在しており、各国・各機関ごとに様々な認定基準が設けられています。
オーガニック認証化粧品とは、それらの認定基準をクリアした製品のことをいいます。
数あるオーガニック認証機関の中から、今回はBDIHにつてのお話しです。
BDIHとは?
BDIHは2000年にドイツで発足した、医薬品化粧品商工業企業連盟が掲げたオーガニック化粧品認定のガイドラインです。
もともとドイツはリサイクル活動や環境保護への意識が高い国といわれています。合わせてオーガニック志向も高く、食品ではアメリカの次にオーガニック市場が大きく世界で2番目にオーガニック食品を消費する国とも言われています。
ドイツでのオーガニック化粧品事情とBDIH
ドイツでのオーガニックブームは70年代から起こったと言われています。ドイツの大都市ではあちらこちらでオーガニック製品だけを扱うスーパーマーケットがあり、それも食品のみならず、衣類や雑貨・化粧品等多岐にわたり、価格は一般のスーパーにくらべやや高めな設定のようですが、ノンオーガニックとオーガニックの価格差はどんどん縮まってきているという現実に日本国内の環境との違いにおどろきです。
オーガニック化粧品は20世紀末から21世紀にかけてヨーロッパでブームとなり、年々売り上げを伸ばしています。オーガニックコスメというと消費期限が短い、使用感が悪いなど消費者としてはややマイナス面が目立ちましたが、原料の質や改善に努め、通常の化粧品と変わらない使用感となっています。またラインナップの少なさも目立っていましたが、今では様々なラインナップがあり、最近ではメンズのオーガニック化粧品までもあるそうです。
更にオーガニック専門店のみならず、一般のドラックストアでも取り扱うようになり、益々ドイツでのオーガニック商品が普段使いとして浸透してきているようです。
そのような環境下で早い時期から自然派化粧品がマーケットに占める割合も大きく増えていき、徐々にオーガニック基準が曖昧な製品が多く見られるようになったことから、製法にこだわりのあるブランドやメーカーが集まりオーガニックコスメ・ガイドライン(BDIH)を策定しました。
BDIHの認定ガイドラインの概要
BDIHには下記のような厳しいガイドラインが決められています。
1、植物原料
可能な限り植物原料を使用し、使用する植物は有機栽培又は野生採取であること。
(植物の質や供給量によって例外もあり)
2、動物保護
動物実験は、委託実験を含み一切行わない。
また哺乳類に由来する原料(ミンク油、モルモット油、動物性コラーゲン、細胞など)は使用不可。
3、鉱物原料
塩類(硫酸マグネシウムなど)や鉱物(塩化ナトリウムなど)は原則的に使用可能。
(ただし、例外もあり)
4、制限のある成分
オーガニックコスメを製造する際、乳化剤として以下の原料から加水分解、
水素添加、エステル化等で加工した場合は使用可能。
植物性ワックス
レシチン
ラノリン
プロテイン
5、禁止成分
合成着色料、合成香料、シリコン、パラフィン、その他石油製品は使用不可。
6、保存料
製品の安全と安定性のために使用する、防腐効果のある天然成分の保存料は使用可能。天然の状態で存在している、安息香酸、安息香酸塩類、エチルエステル、サルチル酸、サルチル塩類、アスコルビン酸などの使用可能。 ただし、配合する場合は必ずラベルに表示をする。
7、放射線加工
成分、及び化粧品を放射線による殺菌、防腐加工は行わない。
8、管理
上記の基準を満たしているかどうか、ドイツの独立機関によって管理・記録される。
その他、
リサイクル可能な容器を使用する。
フェアトレードを推進し、環境のためにも優しい企業であること。
様々な厳しい基準をクリアしたBIDH認定のオーガニック化粧品は、安全かつエコロジーを重視したものだといえます。
オーガニックコスメに関する基準は国や地域によってことなります。消費者にとって、確かな品質を担保するために、エコサートを含む欧州5ヶ国の認証団体が合同でオーガニックコスメに関する統一基準「COSMOS」を策定しました。これは世界でも厳しい審査水準を持つECOCERTコスメ認証が基準となっています。
化粧品選びの際に是非セレクトされてみてはいかがでしょう?